Disney's クリスマス・キャロル

| コメント(0)

movie091124.jpg3D映画で話題の「Disney's クリスマス・キャロル」を観てきました。ロバート・ゼメキス監督の3D映画としては、2004年に同じくクリスマスを題材にした「ポーラー・エクスプレス」を劇場まで観に行ったのですが、全編を3D映像で描くという技術革新も去ることながら、ゼメキス監督の情感豊かな表現力に度肝を抜かされた記憶がいまだに生々しいものです。あれから5年ばかりの歳月を経る間に、3D映画を配信する技術がすっかり普及したのか、今年に入ってから3Dバージョンで公開する映画が続々と発表されているのは、3D映画好きとしては嬉しいばかりです。さて、今回の「クリスマス・キャロル」でも、SFファンタジーの巨匠・ゼメキス監督の手腕がいかんなく発揮され、精霊とともに大空を飛び回り、ロンドンの街を縦横無尽に駆け抜けるスクルージの姿は、現代の私たちに忘れかけていたクリスマスの奇跡を思い起こさせてくれるのでした。

もはやCGとは思えないほどリアルに再現された3D映像は、映画が始まった途端に私たちを18世紀のロンドンへタイムスリップさせてくれます。降りしきる雪が目の前にパラパラと舞い落ち、クリスマスで賑わうロンドンの町並みを高速で移動するカメラワークに伴って、馬車を引く馬や、市場で売り買いされるチキンまでもが、鼻先数センチの距離に次々と登場する様は、かつて誰も経験したことのない映像体験といえるでしょう。

100年以上も前から世界で愛されてきた文学史上の名作が、21世紀の最新技術で新たに息を吹き込まれたというのがなんとも不思議な話ですが、「ポーラー・エクスプレス」の時と同じく、原作や当時の挿絵のイメージに恐ろしく忠実に再現されたこの作品は、全く新しい映像でありながら、皆さんが抱いている「クリスマス・キャロル」のイメージを全く損なわない世界観に仕上がっていると思います。

「クリスマス・キャロル」を『史上最高のタイムトラベル・ストーリ-』だと語るロバート・ゼメキス監督が、『ディケンズはこんな風に思い描いていたと私が信じるとおりに映画化』したというこの作品ですが、タイムトラベル・ムービーとしておそらく史上最高に人気の高い「バック・トゥ・ザ・フューチャー」シリーズを世に送り出した当人だけに、歴史を超えた2人の作り手による最高のコラボレーションと言っていいのではないでしょうか?

自在に姿を変え、優雅に空を飛び回る「過去の精霊」や、巨大な姿でスクルージを圧倒し、驚くべき方法で『神の視点』を体験させてくれる「現代の精霊」、そして目に見えぬ恐怖でヒタヒタとスクルージを追い詰め、恐ろしい未来を垣間見せてくれる「未来の精霊」など、特殊効果を用いたユニークな表現力にはいちいち脱帽するばかり・・。そして、こうした新鮮な映像体験は、子供たちに純粋なエンターテイメントを与えてくれることでしょう。

私たちは、今後3D映画の「クリスマス・キャロル」を観て、このお話を知ったという世代の子供たちを相手にしていかなければならないわけですから、ある意味で歴史の塗り変わった瞬間を目撃している気もするのです。ですが、この映画が本当に意味を持って心に迫ってくるのは、私たち大人の方に他ならないでしょう。「欲に囚われて非情な心を持ってしまった大人」「ささいな事から心を閉ざしてしまった大人」..etc.そんな大人は私たちの身の回りに溢れていますが、21世紀になっても私たちはそんな心の病を治す特効薬を持っていません。

誰もがスクルージのように超自然的な体験をできるわけではないので、「凍りついた心」を溶かすのは簡単ではないのかもしれませんが、せめてクリスマスの夜だけは、そして映画館の中でだけは、ディケンズとゼメキス監督のかけた魔法に身を任せてみてはいかがでしょうか?

コメントする

お気に入りBlog一覧




Powered By BlogPeople
BlogPeopleに追加

Skyphoto People

お役立ちツール

このサイトについて

多摩川のほとりでのんびり暮らす3人家族の日常と果てなき好奇心を綴ったブログです。

バックナンバー

Timelog