猫の恩返し

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dvd_nekonoongaeshi.jpg8/26に金曜ロードショーでやっていた「猫の恩返し」をVAIOで録画して、PSPで視聴しました。スタジオジブリ製作の長編映画で、まだ観ていないのは「となりの山田くん」と、「猫の恩返し」ぐらいだったのですが、これはなかなか楽しめました。スタジオジブリ作品でありながら、監督が宮崎駿でも高畑勲でもない珍しい企画なので、スタジオジブリとしての製作ノウハウが、きちんと受け継がれているかどうか、という未来を占う意味でも重要な作品です。結果としては、ジブリ特有のテイストや世界観を取り込みながら、肩肘張らないエンターテイメントと、長編映画としての醍醐味を盛り込んだ良作に仕上がっていたと思います。「耳をすませば」にも登場した猫のバロン男爵がめちゃくちゃカッコいいのですが、全体としてはほのぼのワールドを保っているし、原作がオリジナルなので先の展開が読めないところがいいです。

<あらすじ> 主人公の女子高生・ハルは、ある日猫を助けたことから、魔化不思議な「猫の国」の王から恩返しを受けることになります。ところが、猫の国に招待されてみたら、猫の王子との結婚を迫られ、自分の姿まで猫になってしまうはめに・・。そんな中、異世界を渡り歩き様々なトラブルを解決するバロン男爵とデブ猫のムタは、ハルを助けるため猫の国へと乗り込みます。果たして彼らの運命は・・?

「耳をすませば」に登場した猫の人形・バロンと、デブ猫のムーンが再登場するのですが、こちらの映画ではおなじみのキャラクターである彼らが元気にしゃべり、動くのが一番の見どころ・・。それでも「耳をすませば」の劇中劇として描かれていた荒唐無稽なファンタジー世界(主人公・雫の考えた小説の世界)そのものではなく、あくまで日常の延長としての非日常を描いたバランス感覚が正解だったと思います。

この映画の中でも、彼らは猫と人形に過ぎないのですが、ふとしたきっかけから純粋なハルの目には、命を吹き込まれた存在として立ち現れてくるようになる・・。この辺の話の運びは、「大人に見えないトトロ」というのと同じ設定ですが、なんとなく本当にありそうな距離感がいいですよね。ハルがデブ猫のムタに連れられて、街の迷路を突き進むと、突然バロンたちの住む異空間にたどり着いてしまうシーンがお気に入りです。古今東西の装飾様式をごった煮にした日本の商店街には、あんな打ち捨てられた広場があってもちっとも不思議じゃありませんから・・。

バロンは男爵と言っても猫だし、なおかつ人形に過ぎない存在なのに、常に忘れぬ気高い誇りと信念の強さでもって、誰にも負けることがありません。そして、デブ猫のムタも、普段は口が悪くていじっぱりだけど、実は人一倍情に厚くて頼りになる相棒。ここら辺のダンディズムは、「紅の豚」にも負けないほどカッコいいしし、普通のネコがひょこりと立って大名行列を始めてしまうシーンなんかは「平成狸合戦ぽんぽこ」を髣髴させます。

・・とまあ、真似だ真似だと言っていても仕方ないのですが、それこそジブリの遺伝子が根付いているいい証拠。日本が世界に誇るアニメスタジオとして、これからもピクサーやドリームワークスにも負けない作品をどんどん作り続けていって欲しいものです。

DVD「 猫の恩返し / ギブリーズ episode2」

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