有栖川有栖「ロシア紅茶の謎」

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book_rusiantea.jpgちょっと前から気になっていた推理作家・有栖川有栖の小説にチャレンジしてみようと思って短編集「ロシア紅茶の謎」を読んでみました。私は今まで推理小説にはとんと門外漢で、推理モノの魅力に本格的に目覚めたのは、ハッキリ言って「名探偵コナン」のアニメを観ていて面白いな、と感じたのが最初というミーハーなクチです。子供の頃に祖母が愛読していた西村京太郎の十津川警部シリーズを拾い読みして、あまりに自分となじみのない世界観と単調な展開に退屈してしまったのと、江戸川乱歩の「黄金仮面」を読んで、推理がどうとかよりも、あまりに妖艶・怪奇なその世界観に圧倒され、軽いトラウマとして残ってしまったことぐらいが原体験で、それ以降このジャンルには手をつけてこなかったのです。
参考までに軽く調べてみると、有栖川有栖を始めとする新しい世代の本格推理を書く人たちのことを「新本格」と総称するそうですね。(当然ご存知の方も多いかと思いますが、軽く聞き流してください・・)つまり、推理モノとしての本分である高度なトリックや謎解きそのものにこだわった作品ということです。また、「講談社」系と「東京創元社」系とで微妙に路線が違うそうです。

3日坊主にならないようにと、あえて短編集である「ロシア紅茶の謎」から読み始めてみたのですが、次々と見事なトリックと推理の連発で、あっという間に読み終えてしまいました。わざわざクライマックスの直前で「読者への挑戦」と銘打って自分で推理する時間を与えてくれたりもしてるのですが、私は全然こらえ性がなくすぐに結末を読んでしまいました。とにかく解決した後の知的興奮に酔いしれることだけが癖になってしまったようです・・。
有栖川有栖の小説は、有栖川有栖本人が推理作家として作中に登場していて、パートナーである犯罪学者の火村英生と一緒に事件を解決していく、というスタイルです。「アリス」という名前が示唆している通り、作者自身がメタフィクション的に殺意と陰謀が渦巻く「ワンダーランド」に入り込んでいく、という意味合いが強いのではないでしょうか?(後書きの最後にかわいいチャシャ猫の烙印も描かれていました)
でも実際には、推理作家のアリスはいつも読者を論理的な思考の途中まで導いてあげるだけの存在で、結局は親友の火村の大胆な推理と行動によって難事件を解決してしまう、というのがお決まりのパターンのようです。一度「絶対不可能」なところまで推論を出し尽くしてから、それを思いもよらぬ突破口で解決してしまうので、読後の爽快感がたまらないんですね・・。
いざ「新本格」の短編を読んでみて思ったのは、コナンみたいなアニメや漫画がやってるのは、きっとこの手のジャンルの推理小説のエッセンスをリミックスして、手軽に楽しめるようにエンターテイメント化したものなんだなー、ということです。時間をかけて小説を読まなくても、30分とか1時間のアニメを観るだけでトリック→動機→証拠とオールインワンで知的興奮が楽しめるのですから、こんな楽チンなものはありませんよね。
さて、短編で肩ならししたところで、今度は長編の方にもチャレンジしてみたいと思ってます。次は有栖川有栖「双頭の悪魔」か綾辻行人「時計館の殺人」辺りを読んでみようかな・・。

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うわ~、嬉しいタイトルが…。
新本格(商業的な呼び名という印象が強いですが)系の推理小説は、一時期むさぼるように読んでました。今も本棚1つが、全てこの系統の作品で埋まってます。

どういう経緯で次に読まれる作品を「双頭~」と「時計館~」に絞られたのかわかりませんが、youthkeeさんがエントリで述べられている推理小説の魅力から考えると、これは双頭に、いや相当にベターな選択ではないかと思われるのです。

新本格で会話が出来る人が周りに少ないもので、つい長文になってしまいました、スミマセン^^;

Wamoさん、こんばんは。
Wamoさんは、推理マニアだったんですね。私もこれから色々勉強させていただきます。本棚一つってすごいですね・・。
このシリーズは火村とアリスのコミカルなやり取りが、凄惨な事件の中で気分を和ませてくれるのがいいです。暗いのはちょっと苦手なので。
なるほど、「新本格」というカテゴライズは、あくまで出版社のマーケティング上での括りということなんでしょうか・・?

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多摩川のほとりでのんびり暮らす3人家族の日常と果てなき好奇心を綴ったブログです。

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