

名探偵コナンは毎週VAIOに録画して、ほぼ全部観るようにしてるのですが、6/14・6/21に放送していた「シンクロにシティ殺人事件」というお話は、冒頭からいつもと違ったスリリングなテンポで物語が進み、謎解きの趣向も新感覚だったので、久しぶりにドキドキしながら楽しめました。録画してまだ観ていないという方は、ネタバレになってしまうので続きは読まないでください。(あらすじや人物紹介はこちら)
何者かの依頼で、小五郎が尾行調査していた男が、蘭やコナンの目の前でホテルの窓から落下して事故死してしまいます。それとほぼ同時刻に、その男の双子の弟が自宅で何者かに殺害されたという知らせが入り、それを聞いた蘭は「これはただの偶然を越えたシンクロニシティ(=共時性、運命の一致)だわ」とつぶやきます。
これがタイトルの「シンクロにシティ殺人事件」につながるのですが、名探偵コナンのテーマは「真実はいつも一つ」というキャッチフレーズに表される通り、論理的な推理と思考で問題の解を得ること。シンクロニシティなどとスピリチュアルな用語を持ち出されても、それはやはり「迷信」や「錯覚」に過ぎないのだ、というスタンスなのです。「シンクロにシティ」とあえて茶化した言い回しがその証拠です。

何の接点もない運命の一致と思われた2人の死亡事件でしたが、一つ一つ不審な点をひもといていくことで、事件の背後に2重3重に仕組まれた見えない陰謀が絡んでいることを見抜きます。今回の事件の真相は、別々の相手に殺意を抱く見知らぬ男同士が、お互いに殺す相手を交換するという「交換殺人」だったのです。殺人事件ではトリックやアリバイも大事ですが、そもそも殺す「動機」が見つからなかったら殺人として成立しない、という盲点をついたプロットですね。もちろん、この「交換殺人」というアイデア自体は推理小説の世界では割と古典的な手法なのかもしれませんが、アニメで人物相関図など分かりやすく見せてくれて、テンポよく解説してくれるのは新鮮でいいですね。(今回は急ぎ足の展開なので、おなじみの麻酔銃で眠らせるシーンも省略です・・)
結局は、巧妙に隠されていた登場人物同士の接点が、事件を「偶然の一致」のように見せかけていたという結論でした。「運命」や「巡り会わせ」を信じる気持ちは大事だけど、それに騙されて真実を見誤ってはいけないよ、というコナンなりの警鐘を鳴らしているお話だったのかもしれません。それにしても、犯人側のストーリーだけ見ると、毎回ほとんど火曜ミステリー劇場みたいにベタなお話なのに、コナンでやるとちょっとカッコよくみえてしまうのが不思議ですね・・。
風のまにまに号

この記事を読んだharukaさんに、「(アニメの感想にしては)真面目すぎてウケる」と言われてしまいました。本人は至って普通に書いてるつもりなのですが・・。今後はもう少し軽めの路線も書けるようにがんばってみたいと思います。