グレートマジョリタンの巻・第12回

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hyoutan040320-1.jpg「魔法大学開講!」
先週放送分のひょうたん島レビューです。詳しいあらすじや人物紹介については、NHKホームページや、ひょうたん島ガイドブックを参照してください。 グレートマジョリタンに上陸して奇しくも再会を果たしたひょうたん島住民たち一同は、魔法を教えてもらおうと魔女の館の門を叩きますが、留守だと分かると仕方なく無断で上がり込み、用意してあった夜食を平らげて皆で寝床についてしまいます。島から帰ってきた魔女たちは、それを見つけてあきれ果てますが、ガバチョのおだてに乗せられて無料で魔法を教えることを承諾してくれます。しかし、これも魔法の魅力を教えて虜にしておいて、そのスキをついてハートを抜き取ってやろう、という魔女たちの陰謀だったのです。

小学1年生コースから魔法学校を開講した魔女たちは、みんなに「ミルクを出す魔法」からレッスンを開始します。他のみんなはなんとか合格点をもらい2年生に進級しますが、集中力のないトラヒゲだけはミルクを一滴も出せず落第してしまいます。皆に掃除を押しつけられて一人教室で泣いていたトラヒゲのもとに魔女たちがやって来て、ハートを渡してくれたら皆に負けないすごい魔法を教えてあげる、と悪魔の取り引きを持ちかけます。トラヒゲは「そんなことならお安いご用」と、たやすくハートを売り渡してしまうのでした。
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ここで魔女たちの計画の推移を改めてまとめてみましょう。当初は大量のハートを手軽に抜き取ってしまう新種の魔法(技術)を開発し、その実験台として手ごろな島を探していたのですが、このファンキーな強力魔法はなかなかうまくいかず、今回も失敗してアホウドリを化け物に変えただけの結果に終わってしまいます。次に、ひょうたん島の住民の心の弱みにつけこんでジワジワとハートを奪い取る、という昔ながらの地道な魔女の常套手段に切り替えます。その過程で博士の天才的な頭脳に気づき、あわよくば誰も解けずに眠っていた「魔法の方程式」を解かせて、簡単にハートを抜き取る秘術を手に入れようと企てます。こうやって見てみると、とにかく魔女たちの目的は一つでも多く人間のハートを奪い取ることで、そのためには手段を選ばない、という姿勢が伺えます。そんなに人間のハートを集めて一体どうするのでしょうか??
今回明らかになったのは、ひょうたん島の世界でも魔法は「訓練すればだれでも使える」という設定だということです。これは今人気の「ハリー・ポッター」と同じ設定ですね。魔法使いの純血の血を引かないハーマイオニーも、地道に勉強を重ねれば立派な魔法使いになれるわけです。反対に、最近日本のドラマでもリメイクされた「奥様は魔女」では、魔法は完全に「血統」によるもので、サマンサの血を引くタバサしか使うことはできません。宮崎駿の「魔女の宅急便」でもその設定は一緒ですね。
ひょうたん島やハリー・ポッターのような「スキル」型の魔法の捉え方は、より現代的な解釈と取ることもできますが、「魔女の宅急便」でも職業としての魔女の葛藤が描かれていて、私たち一人一人の進路や仕事上の悩みと重ね合わせて感情移入できる仕掛けになっています。これらの作品で描かれている「職業」としての魔女は、言ってみれば歌舞伎役者やお寺のお坊さんのように、なろうと思えば誰でもなれるけど、家柄や家系に密接に関わる特殊な職業と置き換えることができます。ひょうたん島の時代背景を考慮すると、このような「スキル」型の魔法像は「職業選択の自由」の風潮を反映した部分が大きいのではないでしょうか?
ところで魔法の授業を受けているときの、杖をかざした博士の姿はハリー・ポッターにそっくりだと思いませんか?2人ともメガネ仲間ですね・・。
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